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川の種をわける話 (表紙)

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みなさんは宮古島の民話をきいたことがありますか?
宮古島の民話には、サルやキツネ、イノシシ、カラス、カエルなど、いろいろ出てきますよ。
きょうは 「川の種を分ける話」 をします。 種というと、お花の種のことも言いますよね。
川の種というと、どうやら水、それもポトポトとおちる、あのしずくのことのようですよ。
 しずくや水が集まって川になるんですね。
このお話は、20年前、当時80才の佐渡山マツさんが話してくれました。

絵と文: 佐渡山 政子 (さどやま せいこ)
Copy right of 2005. All rights reserved by Seiko Sadoyama
# by miyakojima-story | 2005-11-15 13:54

川の種をわける話 (1)

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1.
むかし、新里村の司屋うたきの近くに、はやり病(やまい)にかかっている男の子がいました。
体中に膿(うみ)をもった、おできだらけのその男の子を、村の人たちは毛ぎらいしていました。
# by miyakojima-story | 2005-11-15 13:48

川の種をわける話 (2)

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2.
ある晩、父親は息子を呼んでこう言いました。 「かわいそうだが、おまえはみんなのきらわれ者だから、村にはいないほうがいい。 野原嶺の後ろに水がたくさんある。 でもそこは、誰もめったに行かない所だから、人の目気にせずに自由に暮らせるだろう。 そこへ行きなさい」
# by miyakojima-story | 2005-11-15 13:45

川の種をわける話 (3)

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3.
男の子は、父親の言う通り野原田に行き、住むことにしました。
そこでイナゴを捕ったり、木の実を採って食べたりして、暮らしていました。
# by miyakojima-story | 2005-11-15 13:41

川の種をわける話 (4)

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4.
ある日のこと、田んぼのあぜ道でイナゴを捕っているうちに、竹やぶに入り、竹の切り株を踏み
はずし、足にトゲが入ってしまいました。
あまりの痛さに男の子は 「あが~あが~、助きふい~る~」 と、泣き叫びました。
# by miyakojima-story | 2005-11-15 13:38